2023年度(前期)安全運行協議会

さくら高速バス
安全運行協議会-2023年度 前期 開催記録-

安全運行協議会とは、高速乗合バスの主体運行会社・受託バス会社・センディング(乗客受付案内)会社・バス停管理組織を中心とした高速バス運行にかかわる各会社で構成され、高速バスの安全性やサービス向上を目的として情報共有や改善・実施事項の確認および知識向上を図るために設置・開催しています。

2023年度(前期) 安全運行協議会を開催しました

2023年8月24日(木)に「2023年度 前期 さくら高速バス安全運行協議会」を開催しました。

2023年度 前期 さくら高速バス 安全運行協議会

昨年度までは、新型コロナウイルス感染拡大影響を考慮する形で後期に1回のみ(年1回)の開催でしたが、今期からは原則年2回の開催として、前期の安全運行協議会が開催となりました。
また今回の開催についても、コロナ禍情勢を受け、各事業者がWeb接続を通じてリモート会議での形で執り行いました。

今回新たな受託運行会社が増え、全18会員から延べ35名が参加し、高速バスの運行に関連する法令改正等の情報共有をはじめ、事故事例と事故防止策の紹介や安全性およびサービス向上のための意見交換、サービス向上のための特別講義を実施しました。

2023年度 前期 さくら高速バス 安全運行協議会 イメージ

まずは開会挨拶として、運行主体である弊社取締役より受託事業者様及びセンディング会社様に置かれましては日々の安全運行にご協力頂き感謝したい。新型コロナについて5類に変更後、多客期においての状況でお客様の戻りを実感しているが、節々にバスが絡む大きな事故が発生しており、報道的に大きく取り上げられやすいため、引き続き安全運行で業務を進めていきたいのでご協力をお願いしたいというお話がありました。

尚、新たに受託運行会社として「新潟第一観光バス 株式会社」の1社が加盟したため、前回から加盟の「埼玉観光 株式会社」、「大和観光自動車 株式会社」の2社と合わせてご紹介すると共に、3社よりご挨拶を賜りました。

次に常務取締役より日頃の安全運行のご協力に感謝したい。コロナ禍情勢もようやく出口が見え始まったというのが実感できている。先ほど話があった弊社乗務員のスマートフォン操作については、皆様に安全面でのご協力をお願いする立場にあるにもかかわらず申し訳なくお詫び申し上げる。当社の事例を皆様の組織に置き換えお考え頂いた際に同じ過ちを繰り返さないよう対応頂ければと思います。
大きな事故等があった時、被害に遭われた当事者、その御親族の方々にご迷惑がかかるのは当然の話だが、同業他社にも迷惑がかかるということの意識に関しては薄いと感じている。過去の大きな事故後も バス業界全体へ風評被害等の間接的な被害、影響を長期間で大きく受けた経験がある。事故後は、お客様からだけでなく、法律もより一層厳しい内容に変わる等、業界全体に与える影響は非常に大きいものです。さくら高速バス安全運行協議会に参加頂いている皆様には、その旨を胸に刻んで安全運行に努めて頂きたい。又、会員の皆様方には、高速バス運行に係わる重要な話以外の小さな事項でも構わないので、報告・連絡・相談など、本協議会を通して、更なる安全運行確立のために情報共有していきたいとお話しがありました。

続いて、今年度前期に実施された受託各社の訪問調査結果報告があり、各社とも法令違反となる指摘は無かった点、及び一部の対応について助言を行い、より確実な管理の実施を依頼すると共に、今年度後期における訪問調査についても、受託各社と都合を調整し、2023年9月~2024年1月の期間に実施する旨の周知がありました。
又、8月1日からバスの車内名刺制度が廃止になった事に対しての対応と、2024年4月から改善基準告知が改正される旨の周知もありました。

2023年度 前期 さくら高速バス 安全運行協議会 イメージ

事業協同組合からは、組合の事業内容の紹介として、NPO法人睡眠健康研究所より、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の危険性とSAS検査の重要性についてのお話しがありました。

さくら観光からは、さくら高速バスに関する業務連絡事項として、車両故障時の対応マニュアルについての周知事項があり、併せて各乗り場の状況などについてセンディング会社へのヒアリングがなされました。各乗り場ともコロナ禍から回復して人流が戻ってきたため、久々の多客期対応に若干の戸惑いはあったが、大きな混乱なく出来ているとの報告がありました。

2023年度 前期 さくら高速バス 安全運行協議会 イメージ
2023年度 前期 さくら高速バス 安全運行協議会 イメージ

今回の株式会社サポートエクスプレスによる特別講義では、【関係法令及び安全情報等の共有】をテーマに「ながら運転の危険性」、「運行経路の危険個所の把握」の2項目で安全性向上の取り組みのお話しをされました。
「ながら運転の危険性」については、運転中にスマートフォンを操作していた事例を中心に、他の事例も多く挙げた上で、乗務員の過信・楽観バイアス(自分は大丈夫だと思う心理・偏見)を生み出さない危機感の重要性や、改めて「ながら運転」が事故を起こす危険性のお話しがありました。

「運行経路の危険個所の把握」については、今年6月18日に北海道八雲町で起きた高速バスに大型トラックが正面衝突する事故を映像で流しながら、危険な箇所を把握して情報共有をする重要性のお話しをされました。企業として、一個人としてもお客様や周囲の方々から常に見られている自覚を持って、改めて安全運行励行をするために自分達にできることは全てやる!という意識が大切なんだという講義となりました。

最後に閉会挨拶として、株式会社AT LINER代表取締役より、受託事業者様及びセンディング会社様には日頃の安全運行のためにご協力頂き感謝する。引き続きよろしくお願いしたい。最近では、鹿児島の貸切バスの事故もあったが、他人事にせずそれらの事例を運行管理に生かしていってほしい。コロナ禍も明け、インバウンドのお客様もかなり戻ってきており、バス業界の状況も戻りつつある。皆様のお力をお借りしながら良い方向にもっていきたいのでご協力をよろしくお願いしたいとのお話しがありました。

今後も引き続き、協議会メンバーがしっかりと結束しあい、より一層の安心安全とサービス向上を目指し、一丸となって取り組んで参ります。

「安全運行協議会」は定期的な開催が義務付けられている法定の会であり、当社としても安全性の向上のため重要な会議のひとつと位置づけており、今後も定期的な開催を実施して参ります。

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