① 輸送の安全に関する基本的な方針
(1)代表取締役は、輸送の安全の確保が事業経営の根幹であることを深く認識し、社内において輸送
の安全の確保に主導的な役割を果たしてまいります。また、現場における安全に関する声に真摯に
耳を傾けるなど現場の状況を十分に踏まえつつ、社員に対し輸送の安全の確保が最も重要である
という意識を徹底させます。
(2)輸送の安全に関する「計画の策定、実行、チェック、改善(Plan Do Check Act)」を確実に実施し、
絶えず輸送の安全性の向上に努めてまいります。また、輸送の安全に関する情報については、積極的に公表します。
当社では「安全の最優先」「関係法令の遵守」「安全の推進と継続的改善」を安全理念として全社員が一丸となって輸送の安全を確保します。
② 輸送の安全に関する重点施策
(1)前条の輸送の安全に関する方針に基づき、次に掲げる事項を実施しております。
① 輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を徹底し、関係法令及び安全管理規程に定められた事項を遵守いたします。
② 輸送の安全に関する費用支出及び投資を積極的かつ効率的に行うよう努めます。
③ 輸送の安全に関する内部監査を行い、必要な是正措置又は予防措置を講じます。
④ 輸送の安全に関する情報の連絡体制を確立し、社内において必要な情報を伝達、共有いたします。
⑤ 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し、これを適確に実施いたします。
(2)持ち株会社及び傘下のグループ企業が密接に協力し、一丸となって輸送の安全性の向上に努めます。
(3)管理の受委託の実施にあたっては、受託事業者の輸送の安全の確保を阻害するような行為を行わないことと、
更に、受託事業者と長期契約を結ぶ等の密接な関係にある場合は、可能な範囲において、受託事業者の輸送の安全の向上に努めてまいります。
③ 事故統計(2016年度 自動車事故報告規則第二条に規定する事故)
人身事故 1件
物損事故 1件
車両故障 15件
健康起因 0件
⑤ 輸送の安全に関する目標
当社では、輸送の安全に関する目標を達成するために以下の項目を全社員一丸で取り組んでまいります。
① 道路交通事故による死亡・重傷者の撲滅(重大事故0件目標)
昨年度は人身事故(事故の大小、第一当事者・第二当事者等にかかわらず全ての人身事故)が5件発生し、2年連続で横ばいの状況となりました。
高速道路における衝突事故のほか、生活路線バスにおける車内事故および歩行者との接触事故が発生しております。お客様への注意喚起や添乗調査、
停留所指導などの取組みを継続し、重大事故および車内事故ゼロを目指します。
② 事故による保険金支払額700万円以下
平成28年度の総事故件数(飛び石によるガラス損壊を除く)は62件発生しており、平成27年度の78件に対し16件の減少となった反面、自動車保険による保険金支払金額が平成27年度では約100万円に対して平成28年度は暫定で1,400万円となり急増しています。
このうち高額支払いとなった事故が3件で1,200万円を占めることから、保険金支払金額の半減を目指すとともに、高額支払いにつながる大規模な事故を全力で防止して参ります。
ヒヤリハットや事故事例を用いたより実践的な危険予知訓練に取組むとともに、慣れからくる漫然運転や不注意による事故を減らすべく、フォローアップを目的とした指導体制の拡充を図ります。
③ 車両故障件数8件(対前年比較50%の削減)
前年度実績は15件と、目標の24件に対し大幅に故障発生を抑えることができました。
今年度については、昨年の取組みが功を奏したものと捉え、タイヤ交換時期による定期交換でタイヤバーストを予防するとともに、足回り関係およびゴムホース類についても3ヶ月点検及び車検にあわせて随時交換を継続して参ります。
また、新たな車両を導入することで経年車両との入れ替えを図り、更なる故障の削減につなげて参ります。
⑥ 輸送の安全に関する計画
輸送の安全に関する目標を達成するために、以下の計画を作成いたしました。
(1)輸送の安全に関する目標を達成するために、毎月行っている乗務員指導及び年2回行っている乗務員全体研修において
運行管理責任者と取締役との意見交換を含め、輸送の安全に関する研修を行っております。
② 輸送の安全に関する教育の実施(全体教育を年2回実施・その他毎月の乗務員指導教育)
③ 輸送の安全に関する教育の実施【実践編】(バスジャック対応訓練、雪道運転の実地訓練)
④ インターネットを活用した乗務員教育(「anzen-drive」危険予知プログラム)
⑨ 停留所、PA、SAにおいての街頭指導及び添乗調査の実施
(2) 輸送の安全に関する目標を達成するため、必要となる人材育成のための教育及び研修に関する具体的な計画を策定し、
着実に教育及び研修を実施します。
ロ.停留所、SA、PAにおいての街頭指導及び添乗調査の実施
ハ.データベース化したヒヤリ・ハット情報の全社共有およびその活用
ニ.乗務員教育(初任教育)および定期研修(3年毎 NASVA実施の一般診断受診後)
ホ.安全運転中央研修所「バス運転実技2日間コース」受講(桜交通グループ全体で約10名)
ヘ.NASVAネットを活用した適性診断受診の促進(グループ会社の南湖自動車学校で受診)
イ.経営管理者への教育(ISO39001取得セミナー・リスク管理セミナー・NASVA安全マネジメント講習など参加)
ロ.運行管理者・運行管理補助者の教育(運行管理一般・基礎講習、適正診断活用講座、安全マネジメント関係講習など)
⑦ 運輸の安全に係る内部監査の結果並びにそれに基づいた措置
当社は、安全管理規定に基づき、2017年3月に輸送の安全に関する内部監査を実施した結果、
大きな指摘事項はありませんでしたが以下の助言事項がございましたので、助言に基づき今後の取組みとして実施してまいります。
イ.安全管理体制の構築・改善に向けた経営トップの主体的関与の責務の遂行
ロ.安全重点施策の達成に向けた具体的な取組計画の策定及び当該施策の見直し・改善のための仕組みの構築
ハ.高額保険支払事故のの根本原因分析及び有効な再発防止策を行うためのリスク管理要因の育成などの環境整備
ニ.運輸安全マネジメント制度が求める経営トップを含む経営管理部門を対象した内部監査の実施
⑧ 輸送の安全に関する教育及び研修の計画
輸送の安全に関する教育及び研修計画については、別掲のとおりです。
⑨ 輸送の安全に関する組織体制及び指揮命令系統
輸送の安全に関する組織体制及び指揮命令系統については、別掲のとおりです。
⑩ 事故・災害等に関する報告連絡体制
事故・災害等に関する報告連絡体制については、別掲のとおりです。